07-01[Thu] Children's Song Day
「実はオレ、珈琲アレルギーなんだ」
『そうなんだ。わたしも猫アレルギーだよ』
「……猫を食べるのか？」
『食べないよっ！』
猫嫌い。
07-02[Fri] UNESCO Affiliation Memorial Day
『どちらにしようかな、天の神様の言うとおり』
「鉄砲撃って、バンバンバン」
『……神様、鉄砲撃つの？』
「もいちど撃って、バンバンバン」
『六発も撃つの……？』
森の人。
07-03[Sat] Surfer's Day
「いい天気だな」
『……外、雨だよ？』
「雨だっていい天気に違いないさ」
『それは初耳だよ』
「でも晴れが嫌いな奴だっているだろ。吸血鬼とか」
『それは……そうだね』
「見ろこの新品の傘を！」
『……かわいい』
「いや、かわいくはないだろ。むしろ格好いい」
『……うん。笑顔の亜狼くんがかわいい』
自己犠牲の吐血鬼の話。
07-05[Mon] In a Bikini Day
『今日は楽しい校外学習』
「地震体験教室だね！」
『コワーイ』
「嘘つけ」
『亜狼くんは地震に怯えないの？』
「うん」
『火事も雷も怖くないの？』
「被害を受けたことがないからね！」
『それはそれなら、お父さんは怖い？』
「……どうだろうね」
犬に自動車。
07-06[Tue] Memorial-Day's Day
「ＳとＭは釣り合わない！」
『よく分からないけど……』
「Ｍは痛みや我慢を好むだろう？」
『うん、そうだね』
「Ｓは苦しませるのが好きなわけだ」
『うん。バランス、取れてるじゃない』
「否！ Ｍが苦しみを喜んでしまえば、Ｓは本当は満たされていない！」
『でもだって、それくらいは妥協しようよ』
「オレは嫌だ。サディストはサディストをいじめるべきだ！」
「ちなみにオレは―――」
『聞かなくても分かるよ』
隷属のラストサディスト。
07-07[Wed] Love Star's Festival
『織姫と彦星の日だね』
「年に一度だけ逢うんだったか」
『うん、そうだよ』
「同窓会か。クラスメイトなのか！」
『夫婦だよ。離れ離れになっちゃったけど』
「別居中か。今日は養育費受け渡しの日なのか！」
『織姫と彦星の間に子供は居ないよ』
「それで。どうしてその逢瀬の日に願いを書くんだろうね、人の子は」
『どうしてって……どうしてだろう』
スターロード。
07-08[Thu] Light Confession Day
「ジュースを買うお金がない！」
『わたし払うよ』
「いや、そのまえに金返してくれ」
『……亜狼くんにお金借りたことないと思うけど』
「明日貸すから、その金返せ」
『初めて聞いた手口だよ』
「オレを信じて！」
『はい、百二十円』
百二十円より上がらないことを祈る。
07-09[Fri] Jet Coaster Day
「青い雲、白い空」
『反対だと思うよ』
「新世界だったよ」
『そういえば、約束した昨日のジュース代』
「ああ、そうだったな。ほら」
『……十円足りないよ？』
「利子だ」
『言うと思ったよ』
「それで平気で諦めるのが由未のすごいところだね」
「はいこれ。永遠に貸すよ」
『百円多いね……』
わらしべわらし。
07-12[Mon] Copper Sword Day
『子供の頃の勘違いシリーズカルテット』
「四重奏とは豪勢だな」
『四つ同時に公開するからね』
「簡単に嘘を吐かない」
『台風の号数のこと、台風のサイズなのかと思ってたよ』
「段々に巨大さを増して行く計算だな！」
『うん。でも、大きい号数と小さい号数、どっちの方が強い台風なのかも分からなかった』
「世の中教えてくれないことばかりだからね」
カノンコード・カルテット。
07-13[Tue] Occult Memorial Day
『ピザって十回言って？』
「ピィーザピザピザピザピザピザピザピザピザ、ピザァッ！」
『ここは？』
「日本」
『……それはそうなんだけど』
スターダストクルセイダーズ。
07-14[Wed] Sunflower Day
『だーれだっ』
「誰が？」
『いま、目を塞いでいる人』
「誰の？」
『天城亜狼』
「どこの？」
『琥珀色中学校の！』
「月日由未」
『…………』
『どこの？』
「そんな苗字は由未しか知らない」
泰斗様。
07-15[Thu] Midyear Gift
『十秒チャージができない悩み』
「どれくらいのチャージタイムだ？」
『三分くらい、かな。計ったことないけど』
「普通の食事と変わらないな」
『まさか、そんなに早く食べられないよ』
ひとりでばかり食べていたふたり。
07-16[Fri] Apprentices' Holiday
『夏休みの宿題って、小学生のときに比べると少ないね』
「学校によると思うけどね。ここは確かに少ない」
『でもだけど、わたしは補習があるみたい』
「由未は頭が悪いからね」
『キック！』
「蹴られた！」
『亜狼くんの居ない中学校は、初めてだね』
「え？ オレも補習受けるよ？」
『……必要ないのに？』
「なにを言っている。オレにはまだまだ学びたいことがあるし、それに」
「学校の方がクーラー利いてるからね！」
『……ありがとう、亜狼くん』
「感謝された！」
ジーニアス・ディクショナリー。
07-17[Sat] Comic Day
「以上を持ちまして、終業式を終わりにしたいと思います」
『起立、礼、着席』
「このあと映画を観に行こうぜ、由未！」
『…………っ！』
『全校生徒の前でなに言ってるのよ、ばかっ！』
「オレたちはとっくに公認カップルだって、たぶん」
人前で手を繋ぐ、その理由を。
07-22[Thu] St.Maria Magdalena's Day
『そして夏休みの始まり』
「しかし依然として対話は続いている」
『それはどうして？』
「補習が残っているからじゃないかな！」
『…………』
「あれ？ どうした、黙り込んで」
『…………』
「まさか対話を成立させないつもりかっ！？」
「なかったことにしようと言うのだな……！」
『……亜狼くんと一緒だと補習も楽しい気がしてきたよ』
初めての同じクラス。
07-23[Fri] Rice Riot Day
『一時限目、国語』
「李も桃も桃のうち―――」
『早口言葉だね』
「―――さて、何回『も』と言ったでしょう！」
『クイズ！？』
『あと、李は桃じゃないよ』
「料理に関する知識は豊富だよな、本当」
バラ科サクラ属。
07-26[Mon] Phantom Day
『二時限目、数学』
「サインコサインタンジェント―――」
『なに、それ？』
「―――さて、何回『シ』と言ったでしょう！」
『同じことの繰り返しだよ！』
『しかも一回も言っていないじゃない……！』
「うん、免許皆伝だっ」
破綻した三角関係。
07-27[Tue] Watermelon Day
『三時限目、理科』
「それでは実験をしようじゃないか！」
『なにをすればいいの？』
「まずはお互いの両手を繋ぎ合う」
『？ はい』
「次にお互いの口を塞ぎ合う」
『…………』
『届かない……』
「そこは『足で？』と言って頂きたかった！」
ソウルドロップ。
07-28[Wed] Greens Day
『四時限目、社会』
「パンがなければケーキを食べればいいじゃない！」
『それでもわたしは、パンを食べたいの』
「えっ」
『ないものねだりしないなんて、優しいお姫様なんだね』
「…………」
「きっと由未みたいな人だったんだと思うよ」
『それは―――無知だってこと？』
銀色人形姫のソネット。
07-29[Thu] Amateur Radio Day
『五時限目、英語』
「よし。いまから日本語禁止だ」
『ウィームッシュ』
「フランス語！？」
『亜狼くんの負けー』
「だってそこは普通英語だろう？」
『普通にできるのなら赤点なんて取らないよ』
マリアージュ。
07-30[Fri] Emperor Festival
「六時限目、体育」
『体育は補習に含まれてないよ』
「気のせいだ」
『気のせいにした！』
「体育の補習って、淫靡な響きだよな」
『そうなの？』
「マットを用意しよう！」
『……わたし先に帰るね』
「由未のことが好きなんだ！」
『このタイミングで言わないでー』
ローリーポーリー。
07-31[Sat] Gramophone Day
『今日で補習も終わりだね！』
「心底嬉しそうな顔をしているね」
『やっと終わらない夏が始まるよ』
「いや、一ヶ月で終わるけどな」
『一ヶ月もあれば十分だよ』
「なにをするのに？」
『亜狼くんと、デートをするのに』
『付き合ってくれるよね？』
「当たり前じゃないか！ 当たり前じゃないか！」
たとえ火の中水の中草の中。
08-16[Mon] Women's University Students Day
「そして夏は進み、登校日」
『夏休みもあと半分だね』
「寂しいか？」
『少しだけ』
「それなら由未は、幸せなんだろうね」
『そうだね』
「憶えているかい？」
『なにを？』
「出逢ったときのこと」
『憶えてるよ』
「喧嘩したときのこと」
『たくさん怪我、させちゃったよね』
「そして夏休みには、宿題があるということを」
『…………』
「夏休みも、あと半分だな」
『亜狼くん……』
『付き合ってくれるよね？』
「あっはっは！ 任せとけ☆」
鳥の詩。
（log1-4.html／2003-08-16）
／モノローグ-Calling you&me-へ
キャスト-Arrow&Bow-
スクールカレンダー（1999年）
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モノローグ-Calling You&Me-
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アーチャー・ダイアログ（４）
プロローグ-Eternal Triangle-
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シスター・ダイアログ（３）
モノローグ-Super Family Complex-
アポローグ-Indignant Judgment-
ウェディング・ダイアログ