04-08[Thu] Flower Festival
「明日の放課後、空いてるか？」
『うん。空いてるけど、どうして？』
「映画のチケットがあるんだ」
『あ……わたしの観たかった映画』
「オレ彼女と観に行くんだよ。羨ましいだろう！」
「ということで。出逢ったときから好きだったんだ、オレと付き合ってくれ！」
『か、彼女ってわたし？』
告白から始まる恋物語。
04-09[Fri] Art Museum Day
『恋愛の映画だったね』
「観る前から分かっていたけどね」
『亜狼くんは、この映画のような恋愛をしたい？』
「うん。開始二十分でキスするようなスピード恋愛を求めて！」
『……亜狼くんがしたいのなら、してもいいよ』
『あ、でも映画の中では一ヶ月くらい経っていたと思うよ？』
「ああ、よかった！ 気付いてくれたか！ 危うく奪うところだったよ！」
ファーストキスは映画館の味。
04-12[Mon] Bread Day
「由未って小さいな！」
『なにをいまさら』
「なにを食ったらそんなに小さくなれるんだ？」
『なにも食べないと、じゃない？』
「なにも食べていないのかっ！」
『食べてるよ？ たくさん』
百三十六センチ二十六キロ。
04-13[Tue] Coffee Shop Day
『亜狼くんは大きいね』
「平均よりはね」
『なにを食べたらそんな身体になっちゃうの？』
「それはキミだ！」
『真剣に聞いているのに……』
「抱きしめたことには無反応！？」
百七十六センチ六十六キロ。
04-14[Wed] Orange Day
『亜狼くん。初恋の人って、誰？』
「秘密」
『えー。気になって夜も眠れないよ』
「昼に眠ればいいじゃないか」
『なるほど納得』
「納得しないでくれ！」
初恋は、敵わない。
04-15[Thu] Helicopter Day
「男なら、武士は食わねど高楊枝だ」
『女だよ？ わたし』
「男になればいいじゃないか！」
『いいじゃないかと言われてもっ』
お腹が減ってはご飯が作れない。
04-16[Fri] "Boys be Ambitious" Day
『春になって暖かくなったと思ったら、今日は冷え込むね』
「そうだな。雲が白いぜ！」
『息も白いね』
「オレがもっと寒くしてやろうか？」
『え？ どうやって』
「服を脱がす！ それで終わりだ」
『終わりにしないでよー……』
「……終わらせるなって、続けて欲しいのか？」
『ち、ちがっ、そういう意味じゃないよっ』
北風と山賊。
04-17[Sat] Dinosaur Day
「悪い。教科書見せてくれ」
『もう。落書きしたいのに……』
「まあそう言うなって。由未の分のノートも付けておくからさ」
『それは助かるよ。助かるけど―――』
『亜狼くん、クラス違うよね？』
『そして学年も違うよね』
「ほら、今日は授業参観だからさ」
『自分のクラスの授業はいいの？』
授業参加。
04-19[Mon] Map Day
『子供の頃の勘違いシリーズ、わん』
「いきなりシリーズ宣言かよ」
『時刻は、どこの国でも同じものだと思っていたよ』
「時刻？」
『日本の昼の十三時は、反対側では夜の十三時なの』
「……なるほど。同じ十三時でも、国によっては朝だったり夕方だったりするんだな」
『うん。きっと世界の中心は二十四時に陽が昇るのかな、なんて』
「確かに五時とか六時に陽が昇るのは、なんだか中途半端だよな」
同じ月を見ている。
04-20[Tue] JOCV's Day
「生徒手帳の十二頁、十四行目を読んでくれ」
『男女ともに、中学生らしい髪型』
「次いで十五行目」
『パーマ・カール・整髪料の使用・染色を禁止する』
「そういう生徒指導のパーマとカールと整髪料と髪の色はなんだろう！」
『わたしに言われても知らないよ』
『でもだって、亜狼くんは髪を染めていないじゃない』
「あれ？ 気付いてた？」
ロストノスタルジー。
04-21[Wed] Commercial Broadcasting Day
『亜狼くんの手は暖かいね』
「ほら、心が暖かいからさ！」
「由未の手は冷たいな」
『っふふ、心が暖かいからね』
『それはそれなら、心の冷たい人の手は？』
「心の冷たい人なんて居ないさ」
みんな暖かくて、暖かいことをときたま気持ち悪く感じるだけという話です。
04-22[Thu] Earth Day
『叩いてかぶってジャンケンポン！』
「グー！」
『チョキ！』
「勝った！ 喰らえ！ ピコピコハンマー！」
『えっと……ヘルメット……間に合わな……！』
「安心して欲しい。峰打ちだ」
『ピコピコハンマー……峰の方が痛いのに……』
虐げられし者の剣。
04-23[Fri] World Book and Copyright Day
「今日は新入生歓迎会だね」
『そうだね』
「部活動のトライアルが解禁されるわけだ」
『詳しいね』
「生徒会長だからね！」
『……生徒会執行部だけには入らないよ』
「安心して欲しい。生徒会は部活動じゃないんだ」
「オレは男ばかりの弓道部さっ！」
『もっと入らないよっ』
ファントムブレイブ。
04-26[Mon] Remember Chernobyl Day
『亜狼くん……滅茶苦茶にしてくれる？』
「ああ。忘れられない想い出にしてやるよ」
『……やだ、めくらないでっ』
「そうやって眼を瞑ったまま済ませるつもりか？」
『ううん、ちゃんと見る……』
『負けたー』
「神経衰弱でオレに勝とうなんて百年」
パーティー・シャッフル。
04-27[Tue] Philosophy Day
『ババ抜きにしようよ』
「得意なのか？」
『ううん。でも、得意も苦手もないと思って』
「はっ。ババ抜きを確率論で語っているようじゃまだまだ！」
「ってなんでババが二枚入ってるんだこれー！」
『え？ ごめんなさい、ババ抜きってどうやるの……？』
禁じられた遊びばかり。
04-28[Wed] Senior's Day
「ひとつのカップにふたつのストローっていいよね」
『口ではそう言って、わたしのシェイクが欲しいだけなんだよね？』
「ご名答！ ストロー貰ってくる！」
『全部あげるよ。そういうのは、嫌なんだ』
「…………間接キッス！」
『亜狼くんは優しいね』
ひとつのものをふたつに分けるなんて、気持ち悪い。
04-30[Fri] Library Memorial Day
『雨だね』
「雨が好きなのか？」
『外に出なくて済むからね！』
「またネガティブな理由だな！」
『冗談だよ。雨の日は半額の映画館があるからね』
「ああ。お金が節約できるのか。それはよかったな」
『うーん。というよりも―――』
『ふたりで観に行けるよね』
リバーシブル・リバース。
（log1-1.html／2003-04-30）
／インスタント・ダイアログ（２）へ
キャスト-Arrow&Bow-
スクールカレンダー（1999年）
インスタント・ダイアログ（１）
インスタント・ダイアログ（２）
インスタント・ダイアログ（３）
インスタント・ダイアログ（４）
モノローグ-Calling You&Me-
アーチャー・ダイアログ（１）
アーチャー・ダイアログ（２）
アーチャー・ダイアログ（３）
アーチャー・ダイアログ（４）
プロローグ-Eternal Triangle-
シスター・ダイアログ（１）
シスター・ダイアログ（２）
シスター・ダイアログ（３）
モノローグ-Super Family Complex-
アポローグ-Indignant Judgment-
ウェディング・ダイアログ