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Sister Dialogue(2)
01-21[Thu] Rival Day 「お姫様抱っこ! 空気のように軽い!」 『嬉しくないよ』 「体重どれぐらいだ? りんご三個分か?」 『ありえないよ』 りんご三箱分。 01-22[Fri] Airship Day 「由未ってスカート穿かないのな」 『……よく分かったね』 「クローゼットの中身を見たからね」 『そうなんだ』 「本当は見てないよ! 簡単に信じるなよ!」 バルキリースカート。 01-23[Sat] E-Mail Day 『いつかどこか、ふたりの男の子とひとりの女の子が居ました』 「童話だね」 『三角関係でした』 「童話じゃないね!」 『王子様がふたり居ても構わないという話です』 「冒頭から結論に飛んだね!」 『おやすみ、亜狼くん』 「え、なんで満足げな顔?」 子供の頃の忘れものシリーズ、セカンド。 01-24[Sun] Gold Rash Day 「家では常に割烹着姿なんだな」 『これ? おばあちゃんの形見なんだって』 「なに! それじゃ年代物でプレミアが!」 『ないと思うよ』 「……いや、女子小学生の使用済みともあらば、あるいは!」 『使用って……下着、つけてるし』 「それならそっちを売ろう」 『どうして売りたがるかな』 ロリコンは病気です。 01-25[Mon] Diamond Dast Day 「うどんを作ってみた」 『ありがとう、亜狼くん』 「なにを言っている。これは天城亜狼の天城亜狼による」 『月日由未のための料理だよ?』 「バランスブレイカー!」 『でもだって、箸が三膳あるし』 「ろ、六刀流だい!」 三千世界。 01-26[Tue] Fire Protections 「本当に一日中料理ばかりしているんだ」 『うん。他の家事は亜狼くんが手伝ってくれるからね』 「一日三十人前も作ってれば、それは料理上手にもなるよなー」 『……亜狼くんが来る前は、そんなに作ってなかったよ?』 『わたし一度に三人前しか食べられないし』 「それは一般的に食いしん坊の領域だと思うんだ」 一日三十皿。 01-27[Wed] Proposal Day 『亜狼くん。ここにある服はもう着ないもの?』 「ああ。オレには小さくなってしまった」 『それなら、もらっていいかな』 「構わないが、由未が着るのか? 男物ばかりだぞ?」 『小学生に男の子も女の子もないよ』 「すげえぶかぶかな」 『でもほら、このロングコートとか』 「それはジャケットだ」 ファッションセンスはゼロ。 01-28[Thu] Warnning of Alien Day 「おはよう!」 『おはよう、亜狼くん』 「おやすみ!」 『寝たらだめだよ』 「寝たら死ぬのか?」 『死なないけど』 「だったら、おやすみ!」 『うん。おやすみなさい』 「簡単に諦めるなよ!」 『あれ? 学校に行くの?』 ぶっ倒れるまでやり切るなんて、まるで子供じゃないか。 01-29[Fri] Census Day 「由未はあまり学校に行っていないんだな」 『うん。小学校だからね、退学とかはないから』 「中学校もないけどさ」 『……でも、行った方がいいよね』 「うん。そこに椅子と机があるんだ、勉強しないなんてもったいないじゃないか」 「暖房の利いた部屋で給食を食べないなんてもったいないじゃないか!」 『ごめんね。お金に不自由したことないから、よく分からないよっ』 「ムキィー!」 痛みを痛みで中和。 01-30[Sat] Instant Miracle 『亜狼くんは、思っていたよりずっと強かった』 「前評判とかあったのか。そうだよな、最初から緊張してなかったもんな」 『うん。もっと我が儘な子なのかと思って、だから優しくするよう心がけていたの』 「過去形にしなくても、十分に由未は優しくしてくれていると思うけど」 『そうでもないよ。それはクリスマスの辺りはそうだったけど、いまは普通』 「それはよかった。無理されても嬉しくないからさ」 『うん。亜狼くんは優しいね』 『だから約束を違えて、わたしが甘えても許してくれる気がして』 『あまり優しくしないで欲しい……』 「え? 由未はマゾヒストなのか?」 『パンチ!』 「殴られた!」 物語は歪曲する。 01-31[Sun] Buckwheat-Noodles Day 「雪だぞ由未!」 『うん、寒いね』 「雪ダルマ作ろうぜ!」 『こたつで丸くなりたいな』 「雪合戦しようぜ!」 『こたつで丸くなりたいな』 「かまくら作ろうぜ!」 『こたつ持って行っていい?』 わんこちゃん。 02-01[Mon] Fake Birthday 『雪が好きなんだね』 「うん。なんでだろうね、天気の中で一番好き」 『食べられるから?』 「失礼なこと言われた!」 『でも、わたしも雪は好きだよ』 『学校に行かなくて済むからね!』 「ものすごいインドアな理由きたー!」 面倒だから学校に行かないと彼女は騙った。 02-02[Tue] Candlemas Day 『おにはーそと、ふくはーうちって言うけど』 「うん」 『お庭が外、服が家にあるのは当たり前のことだよね?』 「わあ! 目が真剣だどうしよう!」 インドア・フェスティバル。 02-03[Wed] Spring Eve 「あ、黒猫」 『…………っ!』 「黒猫が嫌いなのか?」 『猫が嫌いなの……』 「由未に抱きつかれた最初の出来事がこんなことでオレは少しだけ哀しいよ」 『亜狼くん……抱っこして?』 「絶対甘えるところ間違ってるよこの子ー!」 「黒猫を横切るっていうのはどうなんだろうね」 『黒猫に不幸があればいいとわたしは願うよ』 魚のような女の子。 02-04[Thu] Beginning of Spring 『わたしはもう少し背が欲しい』 「オレは小さな女の子が好きだ」 『小さな女の子が好きな人は嫌い……』 「がっびーん!」 コンプレックス・パラドックス。 02-05[Fri] Professional Baseball Day 『……このぉっ』 「石蹴りか」 『! 亜狼くん?』 「キックが弱いな」 『……ドリブルだからね』 「ドリブルとはこうするものだっ!」 『す、すごい……』 「そして届け! オーバーヘディング、シューゥゥウト!」 「痛い! 頭が割れるように!」 『……っふふ、あははははっ』 ファニー・バニー。 02-06[Sat] Laver Day 『亜狼くんって、運動神経いいんだね』 「あまり役に立たないけどな」 『そんなことないよ。羨ましい』 「オレは由未の料理の腕前が羨ましいよ」 『でもだけど、料理じゃ人は殺せないよ?』 「オレの運動神経は人殺しの為にあるのかっ!?」 「料理にだって、毒殺という手がある」 『それは絶対に許されないよ』 ポイズン・クッキング。 02-07[Sun] Olympic Memorial Day 『夜ご飯のリクエスト、ある?』 「じゃ、チャーハン」 『承りました。材料もあるよ』 「待った。やっぱ親子丼」 『それも平気。もう変わらない?』 「ああ。神に誓おう」 『じゃ、作るねー』 「神ごと前言撤回。やっぱチャーハンがいい」 『ふっふー。そう言うと思って』 「おお、チャーハンじゃないか」 『えへへー。以心伝心』 「ああ。キッチンに見える親子丼は見なかったことにしよう」 『そ、それは夜食用だよ?』 今夜は寝かさないよ嘘だよ。 02-08[Mon] Rockabilly Day 「よう」 『亜狼くん』 「帰ろうぜ」 『うん』 「荷物をよこせ」 『持ってくれるの?』 「返さないけどな」 『……じゃんぷっ』 「なんだ、おぶさるなっ」 『りんご三個分なのに』 「そうだった! これは荷物だった!」 『首根っこで持たないでー』 「……荷物ということは、これも返さなくていいのか」 『拉致誘拐だね』 箱入り娘(ラッピング済み)。 02-09[Tue] Cartoon Day 「お母さん」 『わたしは亜狼くんのお母さんじゃないよ?』 「……間違えたんだよ。あるだろ、たまに」 『でも、亜狼くんにお母さんは居ないのに?』 「あ―――本当だ。どうして間違えたんだろう」 「あれ?」 『いい子いい子』 予定調和。 (log1-10.html/2004-02-09) /シスター・ダイアログ(3)へ |
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