梅
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Pool-Side Dialogue
0.Extra StageU

 商店街、三枝千種。
 福引き券を渡して。
 ガラガラを回すと、翡翠の玉。
「おめでとうございます! 三位の『翡翠温泉』無料招待券、ファミリーセットです!」

「というわけで、ここに行くわよ」
 集められたメンバーは三枝千種を含めて六人。
 異議はなく、全員参加が認められた。
 三枝千種の『運の良さ』に感謝と羨望のハーモニーが集約される。

 翡翠温泉。
 いわゆるスーパー銭湯。
 特筆すべき点は、大型の室内プールが内臓されていること。
 夏の終わりに、彼女たちは最後の花火を打ち上げた。
1.Jade Spa-Resort

 シートを敷く白馬志貴。
 他のみんなは買い出しに。
 真中奈苺だけが残っていた。
「先輩先輩」
「なんだい、真中奈さん」
「オイル塗ってください」
「ここは室内プールだよ!」
「照明が」
「お肌に優しいよ!」

「ていうかこれサラダ油じゃないか!」
「っふふ、先輩かわいいですね」
「脈絡ないよ?」
「やー、セクハラ狼先輩なら即座に塗りたくっていたところ」
「支倉は女子で、僕は男子だ」
「女子からなら、してもいいと?」

「ぬりぬり」
「な、なにを!」
「サラダ油を、先輩の胸に」
「やめなさい! はしたない!」
「えへへ、そう言いながら先輩ってば手は出さないんですね」
「それは……」
「こちょこちょ」
「ヤメテー!」

「あ! 風紀委員長!」
「異性不純交遊……」
「だよね! ほら、離れなさい苺ちゃん!」
「でも……ここはプールだし、オイルを塗るくらい風紀の乱れでもないのかも?」
「春狩さん、こんなときに丸くならないで! 見咎めて!」
「では……そろそろ三人とも戻ってくるので、この辺りで」
「そですね、春狩先輩がそう言うのなら」
「少しは僕の言うことも聞いてよ、最上級生だよ……?」
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