梅
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Cross Dialogue
0.Extra Stage

 そのあとのダイアログ。
「未収録差分」回収フラグメント。
1.Triangle Summit

長峰「この泥棒猫ー!」
白馬「ごっ、誤解だよ長峰さん! 僕が好きなのは君なんだ!」
支倉「白馬! 弁当を作ってきたんだ、食べてくれ!」
白馬「支倉……納豆弁当とはまた斬新な」
長峰「だめー! 狼さんの手料理を食べるのはあたしなのー!」
白馬「長峰さん、胸が! 胸が当たって……!」

支倉「鈴音、おまえには納豆のタレをやろう」
長峰「わーいっ」
支倉「そして代わりにオレの分の弁当をくれ」
長峰「え? あたし、料理できないよ?」
支倉「ええ! じゃあいままでのご飯は?」
長峰「お父さんお手製」
支倉「がーん!」

長峰「冗談だよ。玉子焼きくらいは作れるってば」
支倉「……そういえばそれ以外は大体魚か冷凍食品だったもんな」
白馬「納豆弁当をくれる君に言われたくないだろうけどね」
支倉「む……白馬は料理ができる女の方が好きなのか?」
白馬「え? いや、好き嫌いに家事とかは関係ないけど」
支倉「本当か?」
長峰「狼さんはなんでも美味しそうに食べてくれるから好きー」
支倉「おまえの意見は聞いてないぞー?」
白馬「やめて、長峰さんの頭をぐりぐりしないで!」

白馬「僕の為に争わないでー!」
2.Wild-Wolf Hunting

 支倉大神と真中奈苺。
「そういえばおまえ、なんであんなに強いんだ?」
「めちゃんこ強い師匠がいますので」
「師匠? 誰?」
「秘密っす」
「ふうん、まあいいや。負かした相手の師匠に興味はないぜ」
「……実はあのとき、お腹ぺこぺこだったのです」
「負け惜しみを」
「食後二時間のいまならば、九割六分の確率で勝てますよ」
「よろしい、ならば戦争だ!」

「このオレが負けた……!?」
「荒野の狼は常敗不勝がお約束なのです」
3.Promised Ring

 三枝千種と長峰鈴音。
「あなたが私の前世」
「ごめんね、もう憶えていないんだ」
「それは……私のセリフだと思うんだけど」
「そっか。そうだね」
「妹、支倉壱子か」
「結局は、彼女は狼さんの記憶の中にしかいない」
「あなたはそれを再現しようとして、自分の人格を塗り替えてしまったのよね?」
「うん。だけど剥がされちゃったから、人格は記憶に成り下がったんだ」
「その妹として生きた十年間は、憶えてはいるの?」
「思い出そうとすれば。だけどそれはあたしの人格に影響を与えないし、自動的に思い起こすこともないよ」
「なるほど。それならあなたは、生まれ変わったのね」
「うん。五歳から十五歳に、リインカネーションしたんだよ」

「だからいますごい遊びたい盛り!」
「見た目は大人、思考回路は子供というわけ?」
「おじさん、飴くれるの? わーい、ついてく!」
「ばか! ダメよ! 危なっかしいったら……!」
4.Reject Give-Notice

 春狩冥子と白馬志貴。
 品行方正コンビ。
「白馬先輩は、品行方正な方なのですね」
「春狩さんに言われると謙遜してしまうけどね」
「いえ、支倉先輩が惚れるのも頷けるというものです」
「それはどうして?」
「彼女はきっと、男の人が苦手ですから」

「その裏返しで、女子にばかり手を出している」
「それはまた強烈な反動だね」
「実際その通りなのでしょう。彼女の男嫌いは、たぶん行き着くところまで行き着いている」

「それは百合に手を染めないと、性欲を抑えられないレベルで」
「女子中学生が性欲とか言わないで」
「初潮を迎えたら―――精通を終えたら、もう遅いということはないでしょう」

「私たちが生きる意味は、その半分くらいが『子供を産み落とす為』だと思うのです」
「その意見には同意するよ」
「だから、父親に性的虐待を受けて男性不信に陥っている彼女なら、生きる意味を半分失っていることに」
「…………ああ、なるほど」
「そんな彼女の例外は、セクハラを見咎める、ちょっと手が触れるだけでも顔を真っ赤にして後ずさりする、ピュアで優しい白馬先輩だけに違いなく」

「あなたが長峰先輩に告白したところから、支倉先輩が『長峰先輩』に嫉妬したところから―――この物語は始まったのでしょう」
「壮大なネタ晴らしありがとう。だけど冥子ちゃん、僕にその気はないんだ」
「といいますと?」
「支倉のことは、友達として好きだよ。親友といっていい。だけど付き合うとなると話は別なんだ」

「好かれたからそれだけで付き合うというのは、違う気がする」
「それは……そうですね。そういう恋愛の始め方もアリだとは思いますけど、白馬先輩は違いますね」
「同情はするよ。ちょっと好きになった。だけど―――」

「僕は彼女を振ることにするよ」
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